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自分の店で使われたカードの情報をコピーするが、普通、非常に広範囲な地域に及ぶので、銀行がおかしいと思うほど請求が一つの地域に集中することはない。
次に共犯者が、客のカードの名前、番号、磁気情報を使ってカードを作る。
そしてこの新しいカードを使って、簡単に転売できる高額の物品などを購入する。
こうした詐欺の中心地は長年、マイアミのキューバ人地区だったが、最近では香港が本拠地に選ばれることが多い。
シティバンクも含め、カードの発行会社は、カードに無料で写真を貼り付け始めた。
これはいわば先祖返りだ。
一九七〇年代初期にK銀行が、写真付きカードを始めたが、役に立たなかった事が証明されている。
スターリンやヒトラーの写真をカードに印制したものを従業員に送ったところ、誰も受け取りを拒否しなかったのだ(ちょうど同じ年、J・リードは五〇〇〇ドルの賞金で、磁気帯を偽造する方法のコンテストを催した。
カリフォルニア技術研究所の学生二人が、蒸気アイロンを使う方法で優勝した)。
この当時は、みんながみんな、クレジットカードに魅力を感じていたわけではなかった。
ストジャクが望んでいたのは、もっと精巧なものだった。
カードの裏側の磁気帯に、カード所有者が署名した売上伝票上にその人の顔と分かる像を描き出すような情報を集積するのである。
レジ係は普通、カードは見ないが、伝票は見て、買った人が署名したかどうかを確認する。
詐欺師なら当然、自分の顔以外の誰かをプリント・アウトするようなカードを使ってしまうのではと、これまで以上に心配するだろう。
このアイデアに興味をひかれたイーストマン・コダックが、地球の写真を撮るスパイ衛星に使われた技術をストジャクに紹介した。
地上のコンピューターに一握りの情報を送って、画像を再構成させる技術である。
ほかにストジャクが考えていたのは、署名をデジタル化して送るもので、カード上のほかの情報と照合が可能な技術である(カードで何を買ったかなどの情報を彼なら欲しがっただろうが、店側は嫌がったろう。
そのデータから、シテイコープが売れ筋商品を作ってしまうことを恐れたからだ――その恐れは全く正しい)。
J・スカリーはストジャクに、アップル社の電子手帳ニュートンの試作品を見せ、ストジャクは署名も記録するように求めたが、結局はニュートン側がこれを拒否した。
そこでストジャクはナショナル・キャッシュ・レジスターと、子供用の「エッチ・ア・スKッチ」に似た装置を開発することにした。
「クレジットカードの領収書をコンピューター上に作成して、客はれ型画官上に署名する。
コンピューターは領収書をプリントアウトする。
そして署名も含めてすべての情報は、私のところに送られて来る」と彼は熱心に説明する。
同じような装置を、カナダのムーア・ビジネス・フォームズとも共同で開発している。
これは、署名と引き換えに小包を受け取る人に、ユナイテッド・パーセル・サーピシーズ社の配達員が提示する、手のひらサイズのリモート・パッドだ。
「それに丈夫じゃなくちゃならない」とも、ストジャクは言う。
「一時間以上水に浸かった後でも正常に動かなけりゃならない、というテストもあるんだ」システムの試作品は一機五〇〇ドルで作られ、量産化すればさらに安くなるはずだ。
以上はすべて、まだ進行中だが、いくつかは必ず実現するだろう。
その目的は、およそ紙の類をシステムから排除することにある。
ストジャクは確かにそうだとうなずきながら、「人は常に、印刷された領収書だと安心する。
でなければ、紙なんか一枚もなくなっているはずだがね」とも言う。
ローレンス・サマーズ財務副長官は、一九九五年一一月に聞かれた「電子送金のパイオニア」表彰式で、知らず知らずのうちに、このテーマに共鳴した発言をしている。
「連邦政府が一枚の小切手を送るのに四三セントかかるが、電子送金だと二セントで済む。
我々の目標は、一〇年以内に、連邦政府の取引のすべてを電子的に行うことだ」。
職員を代表して表彰を受けた社会保障局のシヤーリー・Kによれば、社会保障給付は圏内の受給者については入〇%近くまでが、また一九の外国の受給者に対しても、直接振り込みで行われたという。
同局の目標は、二〇一五年に入〇〇〇万人の受給者に直接振り込みを行うことである。
ストジャクがクレジットカードを軸としたペーパーレス支払いシステムのビジョンを語った一年後、またサマーズやKが財務省の表彰式で希望を表明する数カ月前、連邦準備制度理事会のある委員会が、その職員と「一〇の預金機関の代表」による、電子的な小切手提示(ECP)をテーマとした「議論の概要」を作成した。
その報告書は、こう述べている。
「我々の議論から分かったのは、ECPの定義はひとつではないということだ」。
一九九五年二一月のFRBのある会合で講演することになった私は、マーチン・ビルディングの講堂に集まったFRBの職員や学者のために、この文章を翻訳した。
「この意味するところは、何も起こらないということです」と。
FRBのコメントには続きがある。
「全般的に、参加者からはECPのメリットよりも、その障害の方について多く意見が出された」。
私はこれも翻訳した。
「それは、我々は試す気もないという意味です」。
さらに、「ECPを是とするデータは限られていて、例えばインターステート・バンキング(州境を超えた銀行業務)のようなほかの問題と比べて優先順位が低い」ともあるが、これは翻訳の必要はあるまい。
また結論では、「銀行は、その過程でできるだけ早く小切手をトランケイトしたいと思っている。
全般的には、ECPの実現に向けた広範な、戦略的アプローチを推進し、実行するよう、銀行業界をまとめる上で、FRBが強力なリーダーシップを発揮することに強い関心が持たれた」と指摘されている。
ナショナル・ォートメーテッド・クリアリング・ハウス・アソシエーション(全国自動手形交換所協会)の会長、エリオット・マッKンティーは、こう言う。
「銀行はいまだに、支払いは業務行為の集積であって、事業の一環ではないと思っている」FRBのマニユエル・J副議長は一九八八年に、途方もなく金のかかる小切手システムがしつこく生き延びている理由を説明する中で、「銀行は、サービスを金額で評価し、最も効率的な支払い方法を追求することはやりたがらない」と述べた。
ザ・バンカーズ・ラウンドテーブルのために大規模な支払いシステムの調査を行った、コンサルティング会社の経営者、エド・フラシユは、「銀行は自分たちの居場所を守るだけに汲々としているが、ノン・バンクはシステムプロパイダーになっている」と言う。
「心配することはない」と、特別の取引専用電話を作っている会社、USオーダーのJ・パツカス。
「Vは、銀行を現状から救ってくれるさ」結局は、いつか来た道なのだ。
給料の直接振り込みが効率的なのは、どこからでもアクセスできるからである。
つまり、S&Iやクレジット・ユニオンがオートメーテッド・クリアリング・ハウス(ACH)の会員であればこそ、企業の経営者は、社員が全員、給料の直接振り込みを受けたと確信できる。
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